最近、平野啓一郎さんの
「本の読み方 ―スローリーディングの実践」を読んでいる。
私は啓一郎さんの「日蝕」からの読者なのだけど
この「本の読み方」は、啓一郎さんて、やっぱり勉強のできる人
なんだなぁとつくづく思わせてくれる(笑) 大学受験の時に
この本があれば、私は国語でもっといい成績が取れていたかもしれない。

で、この本に感化されて、今日からスローリーディング
(速読ではなくじっくり味わって本を楽しもうと言う姿勢)
に取り組んでみることにした。

そこで、私が腰を据えて読もうと思ったのが「ちびまるこちゃん」(爆)
昼休みに行きつけの(!)ブック・オフでちびまるこちゃん2冊と
さくらももこの「あの頃」というエッセイを購入。
ちなみに啓一郎さんは「読んではブック・オフ」と言う姿勢にダメ出ししていた

最近、時空の旅人と化している私は、ノスタルジーに浸るたびに
童心に返っている。ちびまるこちゃんに描かれている時代背景は私
のそれとそう遠くないので、更にノスタルジックに浸るため選んだのだった。

…と、こんな偉そうなお題目を並べ立てたって啓一郎さんは顔を顰めるだろう。
でもねぇ。これが、面白いんだ(笑)
さくらももこが例えに挙げる事柄のセンスが私と非常に似ている気がして
一つ一つに納得。ゲラゲラ笑いながら読める、数少ない漫画だな。


※この先、何故かちょっと、ナーバスな展開になってます。しかも長い。ご注意!





購入した「ちびまるこちゃん」の12巻に「たかしくん」という話がある。
タイトルからして気になるではないの!!!
というわけで、かなり楽しみにして読んだ私。

うー。不覚にも泣いてしまった。しかもマクドナルドで(爆)

『まるちゃんのクラスに、たかしくんという男の子がいる。
黒目がちでワンコのような彼は毎日遅刻してくるので
クラスの男子にいじめられている。ぶたれている彼は
まるで、しかられている犬のように悲しそうな顔をしてじっと耐えている。
そんなたかしくんの話を、まるちゃんが家族に話して聞かせると
おじいちゃんもお母さんも

「まるこがそんな目に合ったら泣いちゃうわ」

早起きを条件に犬を買ってもらったたかしくんは遅刻をしなくなるけど
「牛乳を飲まない」と今度は違う理由で、やっぱりぶたれる。
そんな光景に腹を据えかねたまるちゃんは、いじめっこに謝れと
飛び掛っていく。でも男の子の方が大きくて力も強いから
突き飛ばされて頭に怪我をしてしまう。そしてまるちゃんが涙ながらに呟くのだ。

「どうしよう。学校でぶたれて怪我したなんていったら、お母さん泣いちゃうよ」』

最近の子供のニュースなんかで結構タイムリーな
テーマだったもんだからか(しかも、ぶたれているのは「たかしくん」だし)
子供もいない私なのに、ひどく胸を打たれてしまった。

結末としては、まるちゃんの涙と言葉で皆が気付くんだけど
この話、今の子供たちに読んで欲しいなぁと思ったのだ。
いじめっ子にも、いじめられっ子にも。
そして、そのどちらにも属さない子にも。

ちびまるこちゃんでこんなに熱く語れるとは
思いもしなかったけど本当に有意義な読書だった。

嗚呼、スロー・リーディング万歳!啓一郎さん、こんな不肖な(自称)弟子を許してね。